2021-03-01

歳時記|ひなまつり|長崎 松翁軒さん「桃カステラ」

毎日が和菓子日和 | 長崎・松翁軒 | 桃カステラ
長崎・松翁軒 | 桃カステラ

『お祝いごとの贈り物に』

こんにちは。「毎日が和菓子日和」和菓子ライフナビゲーター、デザイナーの梅の実です。

今日は、先日味わった、長崎県長崎市の「松翁軒(しょうおうけん」さんの「桃カステラ」と「桃カステラ」の由来(エピソード)などをご紹介します。

いつの頃だったでしょう。長崎の「桃カステラ」の存在を知った日から、いつか食べてみたいと思っていました。

「桃カステラ」の由来

桃カステラ」は、長崎で「上巳の節句(ひなまつり)」をはじめとしたお祝いごとの時に用いられる縁起菓子です。

パンドーロ(カステラの原型)が、戦国時代にポルトガルから長崎に伝わり、時を経て、長崎県の郷土菓子になった「カステラ」。

その「カステラ」を、古くから長崎と交流のあった中国で、不老長寿の果実とされてきた「桃」の形にしたものが「桃カステラ」です。

複数の文化が織り交ざった、長崎ならではの御菓子です。

「桃カステラ」とは

桃の形のカステラに、フォンダン(すり蜜)をかけ、乾いてから色をつけ、葉や茎などを練切餡(お店によってはマジパン)でつくった御菓子です。

想像以上の大きさに、驚くかたもいるかもしれません。でも、カステラがふわふわなので、意外とぺろっと食べられます。(最近は、ひとまわり小さい種類も用意しているお店が多いです)

桃カステラを食べよう

長崎では「ひなまつり」だけでなく、結婚式の引き出物や長寿のお祝いなど、末永い幸せや長寿を願い、慶事(お祝いごと)全般で用いられる御菓子です。大切な方へのお祝いの贈り物に「桃カステラ」を選んでみませんか。

さて、今回味わった「松翁軒」さんの「桃カステラ」のご紹介です。とっても美味しかったですよ。

松翁軒さんの「桃カステラ」のご紹介

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長崎・松翁軒 | 桃カステラ
味わいひとことメモ
  • かわいらしい桃の形
  • 職人さんがひとつひとつ、丁寧に桃のかたちを仕上げているそうです
  • 目の前に現れたときに「わぁ!!!」という華やぐ気持ちになりました
  • ふんわりと、あまい香り
  • フォンダン(すり蜜)がしっとり
  • フォンダンは、甘いけれど、とがった甘さではなく、すぅ、っと口溶ける
  • カステラがふわふわ!フォンダンと一緒に食べたときのバランスを考え、通常のカステラよりも甘さを控えていると、お店のかたに伺いました
  • 葉っぱや茎は練切餡でできています
  • 大きさは幅約10センチ、高さ約3センチ

とても美味しくいただきました。

そして、華やかな箱や包装紙もとてもステキです。

販売期間

1月15日~3月末(予定より早く完売する場合があります)

松翁軒さんのこと
  • 創業:1681年(天和元年)
  • おすすめ銘菓:「松翁軒カステラ」「五三焼カステラ」「チョコラーテ」など
  • お店の場所(本店):長崎県長崎市魚の町3-19(長崎市公会堂の横、レンガ作りの外観の建物が本店です)
  • 最寄駅:市民会館
  • 松翁軒ホームページ


桃カステラをつくっている主なお店

それぞれのお店ごとにこだわりの味わいです。桃の形にも個性があって愉しいです(お店により販売期間が異なります)※順不同

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