2021-02-22

歳時記|ひなまつり | 東京 一炉庵さん「菱餅(羊羹製)」

毎日が和菓子日和 | 一炉庵 | 菱餅(羊羹製)
一炉庵 | 菱餅(羊羹製)

『形も色も並べ方も諸説あり』

こんにちは。和菓子ライフナビゲーターの梅の実です。

今日は、東京の文京区向丘の老舗和菓子店「和菓子司 一炉庵」さんの季節の和菓子をご紹介します。ひなまつりの時期にショーケースに並んでいた「菱餅」の形の羊羹です。

ひなまつりと「菱餅」

雛人形にお供えするからか、「菱餅」の存在は、子どものころから知っていたように思います。

では、「菱餅」にはいったいどんな由来があるのでしょうか。

まず、菱形をしている意味ですが、「心臓の形をあらわしている」や「水草の“菱”の実の形が魔除けになる」など、様々な由来があり、正確にはわかっていないそうです。

毎日が和菓子日和 | 菱の実
菱の実

「菱の実」の形は、こんな形。たしかに魔除けになりそうですし、強くなれそうな気もします。

そして、菱餅の色ですが、かつては健康や長寿をあらわす緑一色でしたが、その後に清浄などを意味する白の二色になり、その後赤が加わりました。現在は、三色が定番、地域により四色や五色などもあります。

  • 緑:厄除け、新緑の色など
  • 白:子孫繁栄、雪の色、純粋、清浄など
  • 赤:魔除け、桃の色など

形や色の意味や種類、さらには並べる順番にも諸説あるそうです。

いずれにしても、親が子の幸せを願うという想いは共通なのだと改めて感じました。

もともとは、お餅を菱形にしたものですが、この一炉庵さんの「菱餅」のように、上生菓子や羊羹製の「菱餅」も多くみられますので、色々と愉しんでみたいですね。

一炉庵さん の 季節の和菓子「菱餅(羊羹製)」

*販売有無や内容(素材、製法、意匠など)が、年により異なる場合があります。その時々の御菓子との出会いをおたのしみください。

見た目は?

  • 羊羹製の菱餅(緑、白、赤の順)
  • 桃の花の細工が載っている(イラストでは表現しきれていませんが、淡い桃の花びらに、花芯が透明の羊羹で美しいです)
  • さりげない彩色もすてきです

味わいひとことメモ

  • しっかりとした硬さと甘さがあります
  • 美しい透明感がすてきです

季節は?

  • 2月後半~ひなまつりの時期
  • 実に購入した時期:2020年2月20日頃

とても美味しくいただきました。

一炉庵さんの和菓子を五感で味わってみませんか

和菓子司 一炉庵さんのこと

  • 創業:明治36年(1903年)創業
  • 梅の実のひとこと紹介:1年を二十四節を区切り、一節につき15~20種類の和菓子をつくっていらっしゃいます。上生菓子だけでなく、夏の水ようかん、最中、水無月など、何もかもが絶品。いつ伺ってもわくわくできる老舗の和菓子屋さんです。
  • おすすめ銘菓:季節の和菓子のほか「夜雨最中」
  • 一炉庵さんの和菓子を買える場所:原則として 一炉庵さんの店頭。一部百貨店にて定期/不定期/曜日限定/期間限定などでお取扱いがあります。ご利用の際はご確認ください
  • お店の場所:東京都文京区向丘2-14-9
  • 最寄り駅:東大前駅(徒歩約5分)、根津駅または千駄木駅(徒歩約10分)
  • 一炉庵さんの紹介ページ(全国和菓子協会)

Please look at this page picture of Japanese sweets, “WAGASHI”.
This “WAGASHI” name is “Hishi-mochi”.

Originally Hishi-mochi were green color only which were made of mugwort which means good health and long life, then white which means purity, and finally red color added. The red color represents a protection from evils and color of peach blossom.

It was created to the image of the peach by the “WAGASHI” shop “ICHIROAN” in Tokyo Japan.

毎日が和菓子日和 | 東京・一炉庵
東京・文京区 一炉庵

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