2019-07-25

東京･九品仏 It Wokashi いとをかし | クリーム大福（葡萄&ラム）

毎日が和菓子日和 | It Wokashi | 大福（葡萄&ラム） — 東京・九品仏 It Wokashi | 大福（葡萄&ラム）

こんにちは。和菓子ライフナビゲーターの梅の実です。

今回は、東京・九品仏の「It Wokashi（いとをかし）」さんの「大福（葡萄&ラム）」を紹介します。

老舗和菓子店の新感覚大福は”いとをかし”

「It Wokashi」さんのことを調べてみると三重県鈴鹿市にある創業300年以上の老舗和菓子屋さんである、「大徳屋長久」さんの16代目がクラウドファンディングをおこない、新ブランドを立ち上げて東京に進出したお店であると知り、オープン当初からとても気になっていました。オープンから三か月ほどたった頃に、ようやくお店に足を運ぶことができました。

「It Wokashi」さんは、東急大井町線の九品仏駅から徒歩２分、自由が丘駅からも歩ける距離にお店がありました。

お店の外には、ブランドマークの入った、白い大きな日除け幕が店頭に掲げてあります。店内は飾り立てることなく、シンプルな棚と照明、商品パッケージと商品サンプルが等間隔で置かれており、（良い意味で）いさぎよく、洗練された印象を受けました。

それは、シンプルな環境のなかで、パッケージデザインが際立っていたからのように思います。

お店のかたが、”斬新な素材を組み合わせた「大福」は、研究の末に生み出したものである”こと、”味によりパッケージの色が異なる”こと、”いまは「大福」のみの販売だが、近い将来に上生菓子も販売したい”こと…などをお話してくださいました。（おっしゃっていたとおり、現在は上生菓子もお取り扱いしています（2019年春以降、2021年1月現在））

正直なところ、ひとりの和菓子好き、あんこ好きとしては、”大福は美味しそうだけど、味ごとにのパッケージの色を変えているのはコストがかかりそうだなぁ”とか、”老舗の餡子を使った和菓子も食べてみたいなぁ”と初めは思ったのですが、老舗から新しい感覚の和菓子を斬新なパッケージデザインで販売するという、「It Wokashi」さんの挑戦は、もともと和菓子を好むお客様以外にも注目され、結果的に上生菓子への興味も誘い、ブランディングの成功例になっています。

和菓子屋さん巡りをしていると、和菓子店のご主人の高齢化や後継者不足により「そろそろ、お店を閉めようと思っている」という、悲しい声を聴くことが少なくありません…。

「大徳屋長久」さんのブランド「It Wokashi」のように、和菓子の文化を伝えていくためにも今、多くの老舗和菓子屋さんの若いご主人が、新たなチャレンジをされています。それが、若手の和菓子職人さんの希望になっていったらいいな、と思う。

一方、個々の力が集まって、後継者のいない和菓子屋さんなどを含む和菓子屋さんたちの力になれる方法がないだろうか…。おこがましいかもしれないけれど、「毎日が和菓子日和」でも日々、考えを巡らせています。

It Wokashi さんの「大福（葡萄&ラム）」

＊今回は、冷凍されていた「大福」を解凍して味わいました

外観は

薄紫の求肥（中の餡が透けている）
冷凍での販売（１~２時間解凍するのがおすすめ。半解凍でも美味しいし、凍ったままでもアイスのように楽しめるとのこと）

中身は？

葡萄とラムのクリーム

味わいひとことメモ

とてもやわらかく、ぷにぷに、とろとろした求肥
爽やかな葡萄に、芳醇なラム酒の風味が合わさったクリーム！
↑味も食感も、まさに新感覚な和菓子

季節は？

定番
実際に購入した時期：2019年3月　東京・九品仏 It Wokashiにて

とても美味しくいただきました。

It Wokashiの和菓子を五感で味わってみませんか

It Wokashi さん

三重県鈴鹿市にある創業から300年以上続く和菓子屋「大徳屋長久（だいとくやちょうきゅう）」さんの16代目が立ち上げたブランド。「It Wokashi」は平成30年（2018年）12月に東京世田谷の九品仏駅そばにお店をオープンさせた。
It Wokashiさんの和菓子が買える場所：東京世田谷の店舗のほか、大福は、It Wokashiさんのホームページのオンラインショップにて購入可能
It Wokashi さんのホームページ：https://itwokashi.official.ec/