『餅を愉しむ』
こんにちは。 和菓子ライフナビゲーターの梅の実です。
「柏餅で観る 和菓子の魅力と愉しみ」 6回めの今日は『餅(もち)』です。
形を観る
「柏餅」というと、どのような形を思い出すでしょうか。
わたしは、こどもの頃に楕円形を半分に折ったような形(楕円形の半円)の柏餅を食べていたので、その形の印象が強く、柏餅とは、基本的にこのような形だと思っていました。
しかし、柏餅の形を意識して見てみると、思っていた以上に、色々な形の柏餅があることに気づきました。
もともとは、
- 丸型
- 中心部が高く、全体的に平たい(このページの絵の中央)
- 綴じ目:見えない(下)餡が見えない(綴じ目が下)のものが多い
- 兜型
- 兜のような、蛤の貝殻のような形
- 中心が少し高くなっているが、平たい(このページの絵の左上)
- 高さが高いものもある
- 綴じ目:見える
- 半楕円型:
- 中心が少し高くなっているが、 平たい (このページの絵の右上)
- 綴じ目:見える
- ベース型(五角形)
- 中心が少し高くなっているが、平たい
- 綴じ目:見える
餅の食感、味わい
柏餅は、主に上新粉という種類の米粉を使用してつくられており、お米のような良い香りがし、もっちりとした食感です。
そのもっちりさも、和菓子屋さんによって少しずつ異なります。
- みずみずしくて、やわらかめ(水分量が多い)
- もちもちした弾力があり、食べ応えがある(水分量が少ない)
また、京都などでは、道明寺粉(餅米を水に浸して干したあと、粗目にひいた米粉)でつくられた柏餅もあるのだそうですね!
まだまだ出会っていない、柏餅がたくさんありそうで、これからが楽しみです。
「柏餅で観る 和菓子の魅力と愉しみ」 を 6回にわたり、綴ってまいりました。
以下は、「和菓子の魅力と愉しみ」のうち、文中で触れたものだけを箇条書きにしました。 和菓子の魅力は、まだまだたくさんあります!もちろん、和菓子が知らないことも・・・。
- 味わい
- 種類(バリエーション)
- 季節感
- 食感
- 色
- 形
- 香り
- 和菓子にこめられたメッセージ
- 和菓子屋さんごとの違い
- 和菓子の種類ごとの違い
- その和菓子が生まれた背景
日本の誇りともいえる和菓子は、和菓子屋さんの日々の努力や探求の賜物です。
和菓子屋さんを巡り、和菓子や季節を楽しもう!
和菓子が大好きなかたのほか、和菓子をあまり召し上がらないかた、興味があるけど敷居が高いと感じている方々にも、わたしが出会った、和菓子の楽しさ、魅力、奥深さなどを、少しずつ紹介していきたいと思います。
毎日が和菓子日和!
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