『色を愉しむ』
こんにちは。 和菓子ライフナビゲーターの梅の実です。
「柏餅で観る 和菓子の魅力と愉しみ」 の3回めは『色』です。
柏餅の葉はどんな色?
今年の端午の節句に召し上がった柏餅の葉の色は、どんな色でしたか。
緑??茶色っぽい緑???
私が最近食べた柏餅の色(に近い色)を、1枚の柏の葉に塗ってみたところ、このページの葉の絵ができあがりました。 柏餅の葉の色は実に様々ですね。
なぜ色が違うの??
加工の違い
色の違いは、主に加工の違いだそうです。
- 茶色っぽいもの : 1度乾燥させて保存。使う前に蒸して殺菌したもの
- 緑色っぽいもの:真空パックで保存したもの
時代背景の違い
江戸時代の頃までは 旧暦の5月(今の6月頃)に端午の節句をおこなっており、大きくなった 緑の葉を使っていたそうです。
→ 旧暦を使っていたころは、緑色の葉!
しかし、時代背景により、現代の暦を使うようになった。端午の節句の5月頃、柏の葉の新芽はまだ小さく、柏餅に使えない…。そこで、柏の葉を乾燥して保存するようになったそうです。
→ 現代の暦を使うようになり、茶色の葉の柏餅の誕生
その後、技術が発達し、真空パック保存ができるようになった。
→ 保存技術のおかげで、 緑色の葉の柏餅が復活!
以上のような経緯で、今の時代の柏餅は、大きく分けて茶色と緑の葉が存在するようになったそうです。細かな色の違いは、もともとの個体差や、蒸し時間のなどの違い・・・なのかな? いつか、調べてみようと思います。
→ 現代は緑色と茶色の葉が共存!
和菓子屋さんにより、餡の種類を見分けるために、茶系と緑系の葉を使い分けているお店もあります。葉の色によって、見た目の印象も違い、香りも違います。
和菓子の色の違い、その香りの違いを楽しもう!
同じ種類の和菓子でも、 和菓子屋さんにより、色や香りの違いがあります。 その違いを発見し、和菓子屋さんのこだわりを知るのも楽しい。いろいろな和菓子屋さんを巡り、いろいろな種類の和菓子を五感で味わってみましょう!
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