『和菓子にこめられた想い』
こんにちは。 和菓子ライフナビゲーターの梅の実です。
「柏餅で観る 和菓子の魅力と愉しみ」 の 4回めは『和菓子のメッセージ』です。
和菓子には、様々なテーマや想いがこめられています。 和菓子にこめられた想い、メッセージ。
例えば、柏餅にも「子孫繁栄(家系が途絶えない)」などの願いがこめられています。今回はもう少し、身近な目線から、和菓子を観察する愉しさをお伝えします。
和菓子屋さんで数種類の柏餅を購入し、自宅などでいただく際、わたしたちは、ほとんど迷わずに、食べたい餡の柏餅を選ぶことができます。
以下に、今年食べた柏餅を参考に、見分け方の一例をまとめてみました。
柏餅に触れずに中の餡(あん)を見分けるには?
餅の色
- 白(色のついていない餅) → こしあん (全ての餡が白の場合お多い)
- 緑、草餅 → つぶあん
- ピンク(ピンク色に染めた餅)→ 白みそ
葉の色
いずれか、1種類だけを使っていることも多いですが、餡(あん)の種類ごとに、葉っぱの色でわけていることも多いです。
- 緑
- 茶色っぽい緑
- 黄色っぽい緑
- 葉の表(ざらざら)
- 葉の裏(つるつる)
どの色をどの餡に割り当てているか?の傾向はつかめませんでしたが、餡(あん)の味や、餅の種類ごとに、葉の香りや色味を考慮して、組み合わせを考えていらっしゃるように思います。和菓子の魅力3「色を楽しむ」もご覧ください。
以上は、あくまでも一例。絶対的な決まりはありません。
柏餅の中身(餡)を見分ける方法は、和菓子屋さんによってさまざま。 その違いがおもしろいなぁ、とおもいます。(ラベルなどで文字表示されていることもありますが…)
和菓子にこめられた、メッセージを楽しもう!
今回は「柏餅」なので、味の見分け方をひとつの例としてとりあげましたが、「上生菓子」の意匠(デザイン)や銘には、さらに深い、秘密が隠れていることがあります。文字や言葉ではない『和菓子にこめられた想い』を感じることも、和菓子の楽しさです。
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