2021-05-03

郷土菓子・端午の節句 | 北海道・べこ餅

北海道 べこ餅 | 郷土菓子、地域菓子、端午の節句
北海道 べこ餅 | 郷土菓子、端午の節句

『北海道の端午の節句・べこ餅』

こんにちは。「毎日が和菓子日和」和菓子ライフナビゲーター、デザイナーの梅の実です。

「端午の節句」に最も食べられている和菓子は「柏餅」です。全国津々浦々に、様々な節句菓子があります。今日は、そのなかのひとつ、北海道の郷土菓子「べこ餅」をショートコラムとイラストでご紹介します。

べこ餅とは

べこ餅」は、北海道で昔から食べられてきた郷土菓子で、特に道南地域で見られます。

型を用いて餅を葉っぱの形にした、白と茶色(黒糖)のツートンカラーのものが定番で、主に端午の節句(子供の日)に食べられています(お正月やお彼岸などに食べることもあるそうです)

お店によっては、黒糖のお餅だけで茶色1色にしたり、蓬で緑色にしたり、中にあんこを入れることもあるようです。また、丸い形をしたものも見かけます。

「べこ餅」と呼ばれる由来

さて、なぜ「べこ餅」と呼ばれるのでしょうか。

「牛の模様に似ている」という説が一番有名です。北海道といえば、牛・・・というイメージもありますし、確かに、遠くから牛を見ると、べこ餅の模様のように見えます。

その他、「べっこう飴の色に似ている」からなど諸説ありますが、はっきりとした謂れは、わかっていないそうです。

北海道 べこ餅 | 郷土菓子、地域菓子、端午の節句
北海道 べこ餅 | 名前の由来の一説

「べこ餅」のルーツ

ルーツも定かではありません。「べこ餅」を「くじら餅」と呼ぶ地域もあることから、東北(山形など)の「くじら餅」がルーツになっているという説があります。うるち米、黒糖を使うという点も共通しています。

「鯨のように大きく育ってほしい」という願いを込め、端午の節句に食べられるようになったのかもしれません。

「べこ餅」を食べよう

もちもち、しこしことした食感で、ほのかな甘みが美味しい「べこ餅」。

並んでいるだけでもかわいらしいです。端午の節句はもちろん、一年中つくっているお店もありますので、次に北海道を訪れた時など、機会をみつけて味わってみてくださいね。

べこ餅をつくっている主なお店

北海道 べこ餅 | 郷土菓子、地域菓子、端午の節句
北海道 べこ餅 | 郷土菓子、地域菓子、端午の節句

(順不同)他にもたくさんのお店がつくっています。最新の製造状況は、お店にご確認ください

  • 栄餅本店(イラスト左上)
    • 黒糖 べこ餅
    • 創業 1900年(明治33年)
    • 老舗の和菓子店。無添加の素材にこだわり、素朴な菓子作り
    • お店の場所:北海道函館市栄町5-13
  • 日糧製パン(イラスト右上)
    • 福かまど べこ餅
    • 道内のスーパーマーケットや、東京都内のアンテナショップでも見かけます
  • 六花亭(イラスト右下)
    • べこ餅
    • 創業 1933年(昭和8年)
    • マルセイバターサンドなどで有名な菓子店
    • お店の場所(本店):北海道帯広市西2条南9-6
    • 六花亭ホームページ
  • 和創菓ひとひら(イラスト左下) 
  • 北洋堂 
    • 特製べこ餅
    • 創業 1937年 (昭和12年)
  • 菓匠ゆめや
  • みなともち
  • 菊原餅菓商
    • べこ餅
    • 創業 100年以上
    • お店の場所:北海道小樽市奥沢1-17-4
  • くらや菓子舗
  • 柳月
    • べこ餅
    • 創業 1947年(昭和22年)
    • お店の場所(本店):北海道帯広市大通南8-15
    • 柳月ホームページ

など

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