『販売期間は年に3日!6月の衣がえにちなんだ和菓子』
こんにちは。 和菓子ライフナビゲーターの梅の実です。
今回は、「とらや」さんの季節の和菓子「更衣(こうい)」を紹介します。
とらやさんの「更衣」という和菓子。シンプルだけど、存在感の感じられる意匠。そして、 販売期間は年に3日のみ。気になってはいたものの、お店に伺えないまま、6月1日になっていた。
今年はもうあきらめようかな…。そんなふうにも思ったが、”また1年先延ばしにして、この菓子を知らないまま過ごしたくない…” と思いなおし、とらやさんに向かった。
今回、お店で買い求めたのは、この「更衣」1つだけ。しかし、とらやさんは、買った個数に関係なく、おもてなしの対応をしてくれる。本当に日本が誇れるお店だなぁ…と、いつも思っている。
とらやさん の 季節の和菓子「更衣(こうい)」
涼やかな夏の衣を思わせます。6月の衣がえにちなんだ和菓子です。餡に米の粉を混ぜて蒸しあげ、和三盆を揉み込み、表面にも和三盆を薄く掃(は)いており、涼やかな夏の衣を思わせます。
とらや HP 「更衣」の説明より
外観は?
- 円柱 直径5センチ、高さ2センチ
- 薄い赤紫色のような、薄い赤茶色のような不思議な色
- 上部には、山吹色のような淡い灰色のような和三盆がかかっている
中身は?
- 餡(こしあん)と米粉をまぜて蒸し、和三盆を揉み込んだもの
- 赤紫色
味わいひとことメモ
- シンプルだが、存在感のある意匠
- 「更衣」眺めていたら、色々な色彩を感じられた。 薄い赤紫、薄い赤茶色、 灰色、薄い山吹色…まるで”玉虫色”のよう。
- 外にふりかけた和三盆の効果で、透け感がある。
- さくっ、しゃり、ぐにっ、ぐに、しゃりしゃり…のような面白い、歯ごたえ。ほのかなやさしい甘さ。
季節は?
- 初夏 5月30日から6月1日の間のみ販売
- 実際に購入した時期:2019年6月1日 とらやさん ミッドタウン店にて
- とらやさんで、この和菓子が初めて販売されたのは、明和7年(1770年)だそうです。約250年も前だなんて!
とても美味しくいただきました。
まだ味わっていないというかたは、ぜひ来年!!
とらや さんの季節の和菓子を五感で味わってみませんか
とらや (虎屋)さんのこと
- 創業:室町時代後期に京都で創業。1869年に東京に進出。
- 梅の実のひとこと紹介:500年以上も和菓子をつくりつづけている老舗。概ね2週間おきに季節の和菓子を入れ替えており、過去の菓子見本帳や新作のなかから選ばれています。一度時期を逃すと次はいつ出会えるかわかりません。まさに一期一会。赤坂本店は檜を使用して作られており、檜のよい香りが漂っています。3階の御用場では、窓の外から、職人さんが和菓子をつくる姿を拝見することができます。
- おすすめ銘菓:羊羹、季節の生菓子、虎屋饅頭
- 虎屋さんの和菓子を買える場所: とらやさんの直営店、販売店、オンラインショップ。季節の生菓子は「生菓子」取扱い商品でお求め可能です。ご利用の際はご確認ください。
- お店の場所(本店):東京都港区赤坂4-9-22
- 最寄り駅(本店):赤坂見附駅(徒歩7分)
季節の和菓子のこと
多くの和菓子屋さんでは、季節ごとに和菓子を用意しています。毎年意匠(お菓子のデザイン)や構成(素材や味)を工夫し、新しい和菓子をこしらえていることも多くあります。まさに一期一会。
特に、季節の情景などを表現した上生菓子には、写真や絵では伝えることのできない趣があります。
ぜひ、実際に和菓子屋さんに足を運び、その時々の「季節の和菓子」の味わいと季節の移ろいを楽しみましょう。
毎日が和菓子日和!