![毎日が和菓子日和 | 引網香月堂・よごとストーリー1](https://wagashibiyori.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/202003080000_wagashibiyori-630x627.png)
『もしも昔、富山の港にバームクーヘンが伝わっていたなら』
こんにちは。「毎日が和菓子日和」の和菓子ライフナビゲーター、デザイナーの梅の実です。
和菓子の背景には、その和菓子が世に生まれたストーリーや職人の想いがあります。それも和菓子の魅力のひとつです。
「引網香月堂」さんの銘菓「よごと」が生まれた背景を、紙芝居的な絵と文で表現しました。(2020年3月7日の「旅するいっぴんいち(中止)」に参加して、たくさんの方に「よごと」の魅力をお伝えする予定でしたが、時節柄、イベントが中止になりましたので、伝えたかったコトを表現しました)
その魅力が、より多くの人々に届くことを願って…!
このお話は、「引網香月堂」さんが「よごと」を開発する際に 創作されたストーリーを基にし、解釈した内容を、絵と文で描き起こしたものです。
「引網香月堂」さんのご主人にもお目通しいただき、問題のないことを確認しています(文中のセリフなどは公式なものではありません)
どうぞ、お愉しみください。
「よごと」のストーリー
ある日、富山県高岡市伏木の港町に店を構える
和菓子処「引網香月堂」の菓子職人は考えた
![毎日が和菓子日和 | 引網香月堂・よごとストーリー1](https://wagashibiyori.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/202003080000_wagashibiyori.png)
「もしも、昔、富山の港にバームクーヘンが伝わっていたなら?」
ある日、遠い国から越中(富山)の港に船がやってきた
船から届いた不思議なお菓子
その名も「バームクーヘン」というらしい
![毎日が和菓子日和 | 引網香月堂・よごとストーリー2](https://wagashibiyori.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/202003080010_wagashibiyori.png)
木の切株みたいに層がある
なんだこれ?
何十年も菓子職人をやってきたけど、こんなの今まで見たことがない!
菓子職人は、街のみんなと分け合い、食べてみた
なに?これ??美味しいぞ!!!
たちまち港に届いたバームクーヘンは無くなった…
![毎日が和菓子日和 | 引網香月堂・よごとストーリー3](https://wagashibiyori.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/202003080020_wagashibiyori.png)
美味しかったバームクーヘン
菓子職人は、バームクーヘンをつくることに決めた
どうやら、街のみんなも心待ちにしているようだ
しかし、、、、
![毎日が和菓子日和 | 引網香月堂・よごとストーリー4](https://wagashibiyori.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/202003080030_wagashibiyori.png)
材料はなに?
この層はどうやってできてるの?
菓子職人にも全くわからない…
![毎日が和菓子日和 | 引網香月堂・よごとストーリー5](https://wagashibiyori.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/202003080050_wagashibiyori.png)
菓子職人は、この越中(富山)の港で手に入るものでつくることを決めた
国内でつくられた黒糖
甜菜糖
越中(富山)産の米粉
そして、麹からつくられる甘酒
菜種油…等々
もちろん、道具も持っているものを使う
菓子職人は、持ち前の技術と工夫で開発を続けた
月日は流れ、
ようやく出来た!
越中(富山)のバームクーヘン
この国ならではのバームクーヘン!
では、この菓子に名前を名付けよう
越中の港のバームクーヘン…?
いやいや、この国の菓子ならば銘はとても大切だ
そう、ここ越中(富山)高岡の伏木は
万葉集の代表的歌人である「大伴家持」のゆかりの地
ならば、万葉集の「大伴家持」の歌に因んだ銘をつけよう!
![毎日が和菓子日和 | 引網香月堂・よごとストーリー6](https://wagashibiyori.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/202003080060_wagashibiyori.png)
新しき 年の初めの初春の 今日降る雪の いやしけ吉事(よごと)
大伴家持が詠んだ
万葉集の終焉歌であるこの歌
その意味は
“新年に降る雪のように、吉事(よごと)が降りかかってきますように…”
歌が詠まれた奈良時代
新年に降る雪は、縁起がよいものとされていたのだ
越中の港のバームクーヘン の名は
「よごと」
菓子職人は、そう名付けた
![毎日が和菓子日和 | 引網香月堂・よごとストーリー7](https://wagashibiyori.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/202003080070_wagashibiyori.png)
積み重なる 雪の層のように 食べる人に吉事(よごと)がありますように…
と、心を込めて菓子をつくる
積み重なる層が美しい「引網香月堂」の「よごと」
![毎日が和菓子日和 | 引網香月堂・よごと](https://wagashibiyori.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/202003080080_wagashibiyori.png)
これが「引網香月堂」さんの「よごと」のストーリー
和菓子の背景にはストーリーがある
それも和菓子の魅力だ
引網香月堂さんの「よごと」を五感で味わってみませんか
「よごと」に込められたストーリーを
大切な誰かと味わいませんか?
食べたら、きっと、吉事(よごと)が積もっていくでしょう…!
バターなどの乳製品、そして小麦粉は使っていない
手に入る、信頼できる食材のみを使っている
白あんに米粉、菜種油に黒糖、甜菜糖
隠し味に岩塩を少し…
ふわっと麹(甘酒)が香り
歯ごたえには、層を感じる
そこに旨味が凝縮しているような…
味わい深い、越前(富山)の御菓子
「よごと」
![毎日が和菓子日和 | 引網香月堂・よごとパッケージ](https://wagashibiyori.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/202003080090_wagashibiyori-630x627.png)
パッケージもすてき
![毎日が和菓子日和 | 引網香月堂・よごと 抹茶](https://wagashibiyori.com/wp/wp-content/uploads/2020/03/202003080100_wagashibiyori-630x627.png)
催事等では、通常サイズの「プレーン」の他
「ハーフサイズ」や「抹茶」「カカオ」味も販売されます
いずれもおすすめ!
引網香月堂さんのこと
- 創業:大正8年(1919年)
- 梅の実のひとこと紹介:富山県富山市古沢に本店、富山県射水市に小杉店 、高岡市に伏木店を構えています。即興で菓子のテーマを組み立て、美しく、気品のある和菓子を生み出す凄腕の職人さん(四代目のご主人)がいらっしゃることでも有名。直営店で開催されている「蒸したて家持まんじゅうの日」は毎回朝から大盛況。夏はかき氷も人気。どの和菓子を食べても美味しい!ちなみに、お店のスタッフさんの制服もかわいい
- おすすめ銘菓:万葉の梅、家持まんじゅう、よごと等
- 引網香月堂さんの和菓子を買える場所: 引網香月堂さんの各店舗のほか、一部の和菓子は高島屋など一部百貨店にて定期/不定期/曜日限定/期間限定などでお取扱いがあります。ご利用の際はご確認ください
- お店の場所: 富山県富山市古沢111-3
![毎日が和菓子日和 | 引網香月堂](https://wagashibiyori.com/wp/wp-content/uploads/2019/12/201911271803_wagashibiyori.jpg)
![毎日が和菓子日和 | 引網香月堂](https://wagashibiyori.com/wp/wp-content/uploads/2019/12/201911271806_wagashibiyori.jpg)
毎日が和菓子日和!