
『梅の花の意匠と銘を愉しむ』
こんにちは。「毎日が和菓子日和」和菓子ライフナビゲーター、デザイナーの梅の実です。
和菓子の意匠と銘を愉しもう!
意匠(デザイン)と菓銘のバリエーションの豊かさは、和菓子の愉しさのひとつです。
こちらのイラストは、5店の和菓子屋さんの「梅の花」の和菓子を実際に味わい、描いたものです。

「梅の花」の和菓子に名付けられる「菓銘」は様々です。また、同じ「菓銘」でも「意匠」が大きく異なることもあります。和菓子屋さん(和菓子職人さん)ごとの「意匠」の違い、「菓銘」の違いを愉しみましょう。そこには、和菓子屋さん(職人さん)の想いが見え隠れする。その想いや情景を想像するのも和菓子の愉しさです。
「梅の花」の意匠と銘
早春に、春の気配を届ける梅の花。和菓子でも、梅の香が漂う1月から2月にかけてよく見かける意匠です。
主な菓子銘は、「未開紅」「雪中梅」「寒紅梅」「梅が枝」「福梅」「此花」など。
和菓子屋さんご紹介
各和菓子屋さんの「梅の花」の意匠と銘からは、春の訪れを告げる梅の花の情景を、それぞれに感じます(年により販売有無や、御菓子の内容に変更がある場合があります。その時々の出会いをお愉しみください)
香川・高松「 御菓子司 富久ろ屋 」さん

- 銘「雪中梅」
- 白に深紅の梅。その風景の空気感が伝わるような気がします
- こなし製、黄味あん
- 富久ろ屋ホームページ
川崎「御菓子所 花ごろも」さん

- 銘「春告鳥」
- 菓銘の主役はウグイスですが、意匠は梅の花が中心に。職人さんの想いが伺えます
- 練切製、つぶあん
- 花ごろもホームページ
「とらや」さん

東京・世田谷「まほろ堂 蒼月」さん

- 銘「寒紅梅」
- まほろ堂蒼月さんのお店の雰囲気に合ったかわいらしい「寒紅梅」は、ほんのり優しい色です
- まほろ堂蒼月ホームページ
東京・神保町「ささま」さん

- 銘「梅が枝」
- 市田柿の入った餡の部分が幹を示しています。積もった雪の中に、梅の蕾でしょうか
- 練切製、こしあん
- ささまホームページ
「とらや」さん

- 銘「木の花」
- 梅が咲き誇る様子
- きんとん製、小倉餡
「菓銘」の響きと、和菓子の「意匠」の奥に広がる情景に想いを馳せてみましょう。

毎日が和菓子日和!