『何度でも食べたくなる、歴史が紡いだ優しい味』
こんにちは。 和菓子ライフナビゲーターの梅の実です。
今回は、愛媛県松山市の「労研饅頭たけうち(ろうけんまんとうたけうち)」さんの「労研饅頭 (ろうけんまんとう)」を 紹介します。
「労研饅頭(ろうけんまんとう)」という言葉を初めて聞いたとき、”労研ってなんだろう?” ”労働の研究所がつくっているお饅頭?” 等々、複数の?マークが頭に浮かびました。
労研饅頭の由来
「労研饅頭」さんのホームページによると、次のように書かれています。
昭和の初め、倉敷の労働科学研究所で中国の饅頭(まんとう)を日本人向けに改良してつくったのがはじまりです。松山では「夜学生に学資を」と松山夜学校奨学会で製造をはじめ各学校の売店などで販売していました。その当時から受け継がれてきた酵母菌を使って、甘味を抑えた素朴な味が自慢の手作りのまんとうです。
労研饅頭たけうちさんのホームページより引用
一方、倉敷の「労研饅頭」は戦争で酵母を失ってしまい、その後岡山市の「三笠屋」さんで復活して「ろーまん」の名でわずかな数量を製造、販売していたものの、残念ながら2007年にお店を閉じられたそうです。現在は備前市の「ミシェールニブ」さんというベーカリーにて「倉敷ろーまん」の名で製造されているのだそう。(ミシェールニブさんは、残念ながら2020年4月に閉店しました)
「あん入り」と「味付け」各7種、全14種
労研饅頭さんの商品には「あん入り」と「味付け」があります。
『あん入り』
あんぱんのように、生地の中にあんが包まれているタイプで、現在は次の7種があります。まるっとした形で、饅頭の高さもあります。
- つぶあん
- こしあん
- よもぎつぶあん
- よもぎこしあん
- しろあん
- かぼちゃあん
- いもあん
『味付け』
あんは入っておらず、生地に具材を混ぜ、味付けをしています。現在は次の7種があります。「味付け」は、「あん入り」よりもやや平たく大きく見えます、
- うずらまめ
- 黒大豆
- よもぎ
- ココア
- レーズン
- バター
- チーズ
これら14種を、生地の色やヘソ(真ん中のくぼみ)で見分けがつくようにしています。
今回訪問時は「あん入り」はしろあん、「味付け」は黒豆を購入しました。
労研饅頭 たけうちさんの「労研饅頭」
あん入り:しろあん
外観は?
- このページのトップ画像の左側(薄い桜色の饅頭)
- 直径約9センチ、高さ約4.5センチの丸形
中身は?
- しろあん
味わいひとことメモ
- 生地が良い香りがする
- しっとりとした白あん!
- ミルク系の飲み物と合う(牛乳、ミルクティなど)
味付け:黒豆
外観は?
- このページのトップ画像の右側(薄いクリーム色で真ん中にヘソがある饅頭)
- 直径約10センチ、高さ約4センチの丸形
中身は?
- 黒豆
味わいひとことメモ
- やさしい甘味で、むしぱんのようにふわふわ、もっちり
- 黒豆は1センチくらいの大きめサイズ。ごろごろと密度高く入っている
共通
味わいひとことメモ
- 松山の「労研饅頭」は香り、味、食感、触感など、すべてがやさしい(お値段もやさしい)
- 歴史背景も優しさから始まっているから、酵母に受け継がれているのかもしれないな
- こどものおやつにもよいと思う
- 先日記事を書いた「日切焼」とともに松山のソウルフード(松山にはソウルフードと言える和菓子が、他にもいくつかあります)
季節は?
- 定番
- 実際に購入した時期:2019年5月 愛媛・松山 労研饅頭たけうち 勝山町本店
とても美味しくいただきました。
労研饅頭たけうちさんの労研饅頭を五感で味わってみませんか
労研饅頭たけうちさん
昭和15年(1940年)創業 創業時から受け継がれている酵母菌と製法を守り、手づくりで饅頭を製造している。現在は、松山市内の勝山町と大街道に店舗を構えている
労研饅頭たけうちさんの饅頭が買える場所:松山市内の店舗のほか、メールや電話での通信販売可能(ホームページ参照)
Please look at this page picture of Japanese sweets,“WAGASHI”.
This “WAGASHI” is “ROUKEN-MANTO” made by the “WAGASHI” shop “ROUKEN-MANTO TAKEUCHI” .
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